貢献する板診会

はじめに、私たちにも大きな影響を与えている地球規模の出来事からお話します。
新型コロナウイルスの蔓延やロシアのウクライナ侵攻によって、私たちの生活や仕事が大きく変わりました。コロナ対策のためのワクチン接種や日常的なマスクの着用、会食の制限など、私たちは「新しい日常」を暮らしています。そして、この21世紀にヨーロッパで「戦争」が起きました。驚きは世界に広がり、ウクライナ情勢を受けて、食料やエネルギー資源の高騰を招いています。思い返してみますと、新型コロナウイルスは、中国湖北省武漢市で発生し、瞬く間に世界中に広がりました。東京からウクライナは8,300km離れていますが、そんな遠方の地で起きたロシアの軍事行動が、私たちの生活や仕事に影響を及ぼしています。悲惨な映像が連日報道され、世界各国の政治経済は様変わりしはじめました。
世界の何処かで起こった何かに、私たちは大きく左右されてしまいます。悪いこともあれば、良いことも、です。例えば、インターネットやスマホといったサービスや製品は、世界中のいたるところで利用できるようになっています。誰かの発明に改良が加えられ、やがて一般化し、浸透していきます。遠い世界の小さな出来事にいつしか、大きな影響を受けてしまいます。それは、地球が一つの空間でつながって、ヒト・モノ・カネ・情報は制御できるかに関わらずめぐるからです。

ここで、板診会が目指していることをご説明します。私たちのスローガンは、「貢献する板診会~板橋から波動を起こし、持続可能な社会へ~」としています。中小企業診断士の知見や行動を通して、板橋から波動を起こし、持続可能な社会へ貢献していきたい、とするものです。任意団体の時の名称は「板橋区中小企業診断士会」でした。そこから「区」を取って「板橋中小企業診断士協会」としました。名称から「区」を除いたところに私たちの想いが込められています。板橋区を拠点とした団体ですが、私たちの活動には、区を越えてお役に立ちたいという決意を秘めています。

貢献する対象として企業や経営者は当然のことですが、板橋区や商工関連団体、金融機関等としています。なぜかと申しますと、そうした組織へ貢献することによって地域の持続可能性が高まると考えているからです。経営思想家のドラッカーは、「組織は社会の一機関であり、組織は社会に貢献することで存在することができる」という主旨を述べています。私たちが関わる活動によって企業や地域の活力に寄与することができるとすれば大変うれしいことですし、その発想や仕組みが有用でユニークであるとするならば、地域を越えて波動となって伝播するだろうと期待しています。すなわち、「板橋から波動を起こし、持続可能な社会へ」貢献することになります。

2022年7月
一般社団法人 板橋中小企業診断士協会
会長 千種 伸彰

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